こんにちは、「借金解決ガイド」のブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
「借金が妻にバレて、離婚すると言われてしまった……」
「夫が何度も借金を繰り返している。もう離婚した方がいい?」
借金問題は本人だけの問題ではありません。結婚して家計を一緒にしている夫婦の場合、毎月の返済によって生活費が不足したり、借金を隠していたことが発覚したりして、夫婦関係が一気に悪化することがあります。
しかし、借金があるからといって、必ず離婚しなければならないわけではありません。
借金額や原因を正確に把握し、債務整理などによって家計を立て直せれば、離婚を回避できる可能性もあります。
今回は、借金が夫婦関係を悪化させる原因から、配偶者の返済義務、財産分与、離婚を決断する前にできる対処法まで司法書士の久我山左近が詳しく解説します。
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借金問題がきっかけとなって夫婦関係が悪化し、最終的に離婚へ発展するケースはあります。
ただし、借金があるという事実だけで、当然に裁判上の離婚原因になるわけではありません。
民法では裁判上の離婚原因が定められており、その一つとして「その他婚姻を継続し難い重大な事由」があります。
借金や浪費が繰り返され、生活費を入れない、家族に重大な経済的負担を与える、何度話し合っても改善しないといった事情が積み重なれば、夫婦関係が破綻したとして、この「婚姻を継続し難い重大な事由」が問題になることがあります。とはいえ、実際には裁判になる前に夫婦間で話し合い、協議離婚に至るケースも少なくありません。
借金そのものより、借金によって夫婦の信頼関係が壊れてしまうことが大きな問題なのです。
借金が夫婦関係を悪化させる5つの原因
借金問題が離婚にまで発展してしまう背景には、いくつか共通するパターンがあります。
①借金を配偶者に隠していた
特に大きな問題になりやすいのが、借金を隠していたケースです。
最初はクレジットカードのリボ払いで50万円程度だったものが、返済のためにカードローンを利用し、さらに消費者金融から借りる……。こうして気がつけば借金が300万円、500万円まで膨らんでしまうことがあります。
そして、督促状や電話、カードの利用明細などから借金が発覚します。
配偶者からすると、「借金が300万円あった」ということだけでなく、「何年間も黙っていた」という事実が大きなショックになります。
借金以上に「信用できない」という気持ちが離婚につながることもあるでしょう。
②借金返済で生活費が不足する
毎月の収入が30万円なのに、カードローンやリボ払いなどの返済だけで10万円以上かかっていたら、家計に大きな負担がかかります。住宅ローンや家賃、光熱費、食費、教育費などを支払えば、ほとんどお金が残りません。
すると、「どうして生活費をもっと入れられないの?」「これでは子どもの教育費を準備できない」といった夫婦喧嘩が増えていきます。
借金の返済を優先することで家族の生活が圧迫されている状態は、早急に改善する必要があります。
③ギャンブルや浪費による借金を繰り返す
パチンコ、競馬、オンラインカジノ、買い物、ゲーム課金などが原因となって借金を繰り返しているケースもあります。一度借金を家族に立て替えてもらったにもかかわらず、再び借金を作ってしまえば、配偶者からの信用を失ってしまうでしょう。
この場合は借金を返済するだけでなく、借金を作った原因そのものへの対策も必要です。
④借金返済のために新たな借金をする
借金が深刻化すると、A社への返済のためにB社から借り、B社の返済のためにC社から借りるようになることがあります。いわゆる自転車操業です。
毎月返済しているにもかかわらず借金が減らず、むしろ借入先が増えていきます。
ここまで来たら、家族に隠し続けるよりも早めに債務整理を検討するタイミングでしょう。
⑤借金について夫婦で話し合えない
借金が発覚しても、「自分で何とかする」「お前には関係ない」と借金について話し合うことを拒否してしまうケースがあります。
しかし、結婚して家計を共有していれば、借金の返済は間接的に家族の生活にも影響します。
夫婦関係を修復したいのであれば、まず借金額や毎月の返済額を明らかにすることが重要です。
夫の借金は妻も返済しなければならない?
「夫に500万円の借金があることが発覚したら、妻にも返済義務があるのでしょうか?」
これは非常に心配になるところでしょう。
基本的には、夫が自分の名義で作った借金について、妻が当然に返済する義務を負うわけではありません。
妻の借金について夫が当然に返済義務を負うわけでもありません。ただし、配偶者が借金の連帯保証人や保証人になっていれば別です。また、夫婦の日常生活に必要な行為から生じた債務については、民法761条の日常家事債務として夫婦双方が責任を負う可能性があります。
そのため、単純に「配偶者名義だから絶対に自分には関係ない」と判断するのではなく、何のために作った借金なのかを確認することも大切です。
離婚すれば借金は半分ずつになる?
これもよくある誤解です。
離婚時には財産分与が行われますが、夫婦の借金を何でも機械的に半分ずつ負担するわけではありません。
たとえば、夫が個人的なギャンブルや高額な趣味のために作ったカードローンまで、当然に妻が半分負担するというわけ財産分与については、
- 預貯金
- 不動産
- 自動車
- 保険
- 有価証券
- 住宅ローンなどの負債
といった夫婦の財産状況を総合的に確認する必要があります。
借金が原因で離婚する前にできる5つの対処法
借金が発覚して夫婦関係が悪化しても、すぐに離婚しか選択肢がないとは限りません。
まず次の対処法を検討してみましょう。
①借金の総額をすべて把握する
最初に行うべきなのは、借金を全部明らかにすることです。「たぶん300万円くらい」では不十分です。
借入先、残高、金利、毎月の返済額、滞納の有無などを書き出してみましょう。
複数社から借りている場合は、信用情報を開示して確認する方法もあります。
②毎月の家計を見直す
次に、家計全体を確認します。借金返済だけを見るのではなく、手取り収入から住宅費、食費、通信費、保険料、教育費などを差し引き、実際に借金返済へ回せる金額を計算します。
ここで「現在の返済額では生活できない」と分かったら、借金問題そのものを解決する必要があります。
③新しい借金で返済しない
返済日が迫っているからといって、新たなカードローンや消費者金融から借りて返済するのは危険です。
借金を借金で返している状態では、根本的な解決になりません。
自転車操業になっているのであれば、これ以上借入先を増やす前に専門家へ相談しましょう。
④配偶者に正直に説明する
借金を隠していた場合、話すのは非常に勇気がいるでしょう。
しかし、発覚を先延ばしにして借金がさらに増えれば、夫婦関係を修復するのはもっと難しくなります。
現在の借金額だけでなく、「今後どのように解決するのか」までセットで説明することが大切です。
⑤債務整理を検討する
自力での返済が難しいのであれば、債務整理を検討しましょう。
債務整理には主に任意整理・個人再生・自己破産があります。
任意整理では、債権者との交渉によって将来利息をカットするなどして、返済負担を軽減できる可能性があります。
借金額が大きく任意整理では返済できない場合には、個人再生によって元金を含めて大幅に減額できる可能性があります。
収入や財産の状況から返済そのものが難しいのであれば、自己破産も選択肢になります。
債務整理すれば離婚を回避できる可能性もある
たとえば、毎月12万円の借金返済が原因で生活費が不足し、夫婦喧嘩が絶えない家庭があったとします。
この場合、問題の中心が「借金返済による家計圧迫」なのであれば、債務整理によって毎月の負担を軽くすることで家計を立て直せる可能性があります。もちろん、債務整理をすれば必ず夫婦関係が元に戻るわけではありません。
しかし、「何もせず借金を隠し続ける」のと、「借金を明らかにして専門家に相談し、解決に向けて行動する」のでは、配偶者が受ける印象も大きく違うでしょう。
借金が離婚問題にまで発展しそうなら、できるだけ早く行動することが大切です。
まとめ|借金が原因で離婚する前に解決方法を探そう!
借金問題は、夫婦関係を悪化させる大きな原因の一つです。
特に、借金を隠していた、返済で生活費が不足している、ギャンブルや浪費による借金を繰り返しているといった場合には、夫婦間の信頼関係が壊れ、離婚へ発展する可能性があります。
しかし、借金があるから離婚するしかないとは限りません。
まずは借金の総額と家計を正確に把握して、自力で完済できるのかを確認しましょう。難しいのであれば、任意整理・個人再生・自己破産などによって解決できる可能性があります。
大切なのは、「借金をどう隠すか」ではなく、「借金をどう解決するか」という方向へ考え方を切り替えることです。
借金問題が深刻になればなるほど、夫婦関係の修復も難しくなります。
離婚を決断する前に、借金を整理して家計を立て直す方法がないか、一度専門家へ相談してみることをおすすめします。
それでは、今回の記事の「借金問題が離婚に発展することも?夫婦関係が悪化する原因と離婚前にできる対処法」というテーマについての解説は以上となります。
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それでは、久我山左近でした。












