こんにちは、「借金解決ガイド」のブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
借金の返済が苦しくなってくると、
「借金問題は誰に相談すればいいの?」
「弁護士と司法書士は何が違う?」
「法テラスに相談すれば債務整理してもらえる?」
「できるだけ費用をかけずに相談したい」
など、相談先について迷う人も多いのではないでしょうか。
借金問題の代表的な相談先としては、弁護士、司法書士、法テラスがあります。
ただし、この3つは同じような存在ではありません。
弁護士と司法書士では対応できる業務の範囲が異なり、法テラスは弁護士や司法書士のような資格者ではなく、法的トラブルを解決するための「総合案内所」という位置付けです。
そこで今回は、借金問題をどこへ相談すればいいのか、弁護士・司法書士・法テラスの違いについて司法書士の久我山左近が詳しく解説します。
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借金が増えてくると、
「来月の返済ができない」
「借金を返すために別の会社から借りている」
「何年返済しても借金が減らない」
という状態になることがあります。このような状態で新しい借入れを繰り返しても、根本的な解決にはなりません。
借金問題には、状況に応じて任意整理、個人再生、自己破産、特定調停などの解決方法があります。
どの方法が適しているかは、借金総額だけでなく、収入、毎月の返済額、財産、住宅ローンの有無、家族構成などによって変わります。
そのため「もう返済できない」と感じた段階だけではなく、返済が苦しくなってきた段階で相談することが重要です。
借金問題を弁護士に相談すると何をしてもらえる?
弁護士は法律事務全般を取り扱うことができ、借金問題では任意整理、自己破産、個人再生など幅広い手続きに対応できます。
大きな特徴は、司法書士にあるような「1社140万円以下」という代理権の制限がないことです。
たとえば、
A社から200万円
B社から100万円
C社から80万円
という借金があった場合でも、弁護士であれば債務額を理由とする司法書士と同様の代理権の制限はありません。
また、自己破産や個人再生を地方裁判所へ申し立てる場合には、弁護士は本人の代理人として裁判手続に対応できます。
そのため、借金額が大きい場合や自己破産・個人再生を検討している場合、裁判所手続まで一貫して任せたい場合には、弁護士が有力な相談先になります。
司法書士にも借金問題を相談できる?
司法書士にも借金問題を相談できます。
ただし、弁護士とまったく同じ業務ができるわけではありません。
法務大臣の認定を受けた認定司法書士であれば、簡易裁判所における訴訟代理等関係業務として、一定範囲の債務整理について代理や交渉ができます。
ポイントになるのが140万円です。
司法書士の簡裁訴訟代理等関係業務は、訴額が140万円を超えない民事事件が対象です。債務整理についても、最高裁判決により個別の債権額を基準として判断されます。
したがって、1社からの借金が140万円を超える場合、その債権について認定司法書士が任意整理の代理人として交渉することはできません。
一方、
A社50万円
B社80万円
C社100万円
のようなケースであれば、それぞれの債権額が140万円以下なので、認定司法書士への相談も選択肢になります。
自己破産や個人再生では弁護士と司法書士の役割が違う
弁護士と司法書士の違いが分かりやすく表れるのが、自己破産や個人再生です。
自己破産や個人再生は、地方裁判所で行う手続きです。
弁護士は申立人の代理人として手続きに関与できます。
これに対して司法書士は、自己破産や個人再生について地方裁判所で本人の代理人になることはできません。
司法書士が行うのは、主として裁判所へ提出する申立書などの書類作成です。
つまり司法書士へ依頼した場合には、基本的に本人申立てという形で手続きを進めることになります。
これは「司法書士には自己破産を相談できない」という意味ではありません。
司法書士は裁判所提出書類の作成を通じて自己破産や個人再生を支援できますが、弁護士とは手続き上の立場が異なるということです。
法テラスとは?
借金問題の相談先としてよく聞くのが「法テラス」です。正式名称は日本司法支援センターといいます。
ここで重要なのは、法テラス自体が「弁護士事務所」や「司法書士事務所」ではないことです。
法テラスは、法的トラブルを抱えた人に対して、問題解決に役立つ法制度や相談窓口などの情報を無料で提供するほか、経済的に余裕のない人を対象とした民事法律扶助などを行っています。
したがって、「どこへ相談すればいいか分からない」という人にとって、法テラスは相談先を探すための入口になります。
お金がなくても法テラスなら相談できる?
法テラスの大きな特徴が民事法律扶助制度です。
経済的に余裕がない人などを対象として、一定の要件を満たせば無料法律相談を利用できます。
さらに、弁護士・司法書士へ依頼する際に必要となる費用について、法テラスが立て替える制度もあります。
立て替えてもらった費用については、原則として分割で返済していきます。
ただし、誰でも無条件で無料相談や費用立替を利用できるわけではなく、収入や資産などの基準があります。
「借金を何とかしたいけれど、弁護士費用を準備できない」という場合には、利用できるか確認してみる価値があります。
弁護士・司法書士・法テラスの違いを比較
3つの違いを簡単に整理すると次のようになります。
| 比較 | 弁護士 | 司法書士 | 法テラス |
|---|---|---|---|
| 任意整理 | ○ | ○※認定司法書士・範囲制限あり | 直接の代理人ではない |
| 1社140万円超の任意整理 | ○ | × | 弁護士等への相談につなぐ |
| 自己破産 | ○ | 書類作成による支援 | 弁護士等への相談・費用援助 |
| 個人再生 | ○ | 書類作成による支援 | 弁護士等への相談・費用援助 |
| 地方裁判所での代理 | ○ | × | ― |
| 無料相談 | 事務所による | 事務所による | 条件を満たせば利用可能 |
| 費用の立替 | ― | ― | 条件を満たせば利用可能 |
司法書士については、「認定司法書士か」「1社ごとの債権額はいくらか」「任意整理なのか自己破産・個人再生なのか」によって対応できる業務が変わる点に注意しましょう。
結局、借金問題は誰に相談すればいい?
それでは、実際にどこへ相談すればよいのでしょうか。
借金額が比較的大きく、自己破産や個人再生の可能性も含めて検討したいのであれば、最初から弁護士へ相談すると手続きの選択肢を広く検討できます。
1社あたりの債権額が140万円以下で任意整理を考えている場合には、認定司法書士も相談先の候補になります。
自己破産や個人再生について司法書士へ依頼する場合には、司法書士は代理人ではなく裁判所提出書類を作成する立場になることを理解しておきましょう。
そして、「弁護士と司法書士のどちらへ相談すればいいか分からない」「専門家へ依頼したいけれど費用を用意できない」という場合には、法テラスへ問い合わせてみる方法があります。
「相談料無料」だけで選ばないことも大切
借金問題を扱っている法律事務所や司法書士事務所の中には、債務整理の相談を無料としているところもあります。
もちろん相談料は重要ですが、それだけで依頼先を決める必要はありません。
債務整理を日常的に取り扱っているか、費用について事前に明確な説明があるか、メリットだけでなくデメリットも説明してくれるか、本人の収入や生活状況まで確認したうえで解決方法を提案してくれるか、といった点も重要です。
また、「借金を必ず○%減らせる」など、結果を過度に期待させる広告だけで判断するのも避けた方がよいでしょう。
債務整理は、依頼して終わりではありません。
その後の生活を立て直すところまで考えて、相談先を選ぶことが大切です。
借金を返すために借り始めたら早めに相談しよう
借金問題では、「まだ延滞していないから大丈夫」と考えて相談を先延ばしにしてしまう人もいます。
しかし、本当に注意したいのは延滞する前の段階です。
たとえば、給料 → 借金返済 → 生活費不足 → カードローン → 翌月また返済という状態になっている場合、返済できているように見えても、実際には借金で借金を返しているだけかもしれません。
こうなると、借入先や借金残高が徐々に増えて多重債務に陥る可能性があります。
「毎月返済しているのに元金が減らない」「借金を返すために借りている」「生活費をカードで補っている」と感じたら、専門家への相談を検討するタイミングです。
まとめ|自分の借金の状況に合った相談先を選ぼう
借金問題の主な相談先には、弁護士・司法書士・法テラスがあります。
弁護士は、任意整理から自己破産、個人再生まで幅広く対応でき、地方裁判所で行う自己破産・個人再生でも代理人として手続きを進められます。
認定司法書士は一定範囲の任意整理について代理・交渉できますが、1社あたりの債権額が140万円を超える場合などには代理権の制限があります。また、自己破産・個人再生では裁判所提出書類を作成する立場となります。
そして法テラスは、弁護士や司法書士とは異なり、法的トラブルを解決するための総合案内所です。一定の要件を満たす人については、無料法律相談や弁護士・司法書士費用の立替制度を利用できる場合があります。
大切なのは、「どこに相談するか分からないから何もしない」という状態を続けないことです。
借金問題は、時間が経てば自然に解決するものではありません。利息によって負担が増えたり、返済のために新たな借入れをして多重債務になったりすることもあります。
返済が苦しくなってきたら、自分の借金額や収入、財産などの状況に合った相談先を選び、できるだけ早い段階で解決方法を検討しましょう。
それでは、今回の記事の「借金問題は誰に相談すればいい?弁護士・司法書士・法テラスの違いを徹底比較」というテーマについての解説は以上となります。
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それでは、久我山左近でした。












