こんにちは、「借金解決ガイド」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。
自己破産の手続きでは「自由財産」といい、自己破産をしてもご自身の手元に残すことができる財産の枠が規定されています。実は、その中に現金も含まれていますが、自己破産をしても残せる現金はいくらまででしょうか?
今回の借金解決ガイドのコラムでは、自己破産の手続きでも残せる現金について借金問題に詳しい司法書士の久我山左近がわかりやすく解説いたします。
今回の記事を読むと、自己破産の手続きでも残せる現金についての正しい知識が身に付きますので、ぜひ最後までお読みください!
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自己破産の手続きでも残せる自由財産について司法書士が解説します!
自己破産をすると、すべての現金も取り上げられて一文無しになってしまうと考えている方も多いのではないでしょうか?しかし 自己破産をしても99万円以下の現金は残すことが可能です。
今回のコラムでは、自己破産の手続きでも残せる現金について債務整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。
自己破産で手元に残せる現金について
自己破産の手続きをしても手元に残すことができる財産のことを「自由財産」といい、その自由財産には保険や自動車、預貯金、退職金など様々な財産が含まれますが、その中には現金も含まれています。すべての現金が残せるわけではありませんが、総額が99万円以下の現金であればご自身の手元に残すことができます。
自由財産とは
自由財産とは自己破産の手続きをしても手元に残すことが認められている財産です。
- 自己破産手続開始後に取得した財産
- 法律で差し押さえが禁止されている財産
- 99万円以下の現金など
- 裁判所が自由財産拡張を認めた財産
- 破産管財人が破産財団から放棄した財産
上記をリスト見ても分かるように、99万円以下の現金であれば自己破産後もご自身の手元に残すことができます。
自由財産の拡張とは
自由財産だけでは自己破産の申立人が最低限度の生活を維持できない場合には、自由財産の99万円の枠を超えて財産を残してほしい旨を裁判所に申し立てることができます。これが裁判所に認められると「自由財産の拡張」として、さらに多くの財産をご自身の手元に残すことが可能になります。
例を挙げると、自己破産の申立人がタクシーの運転手だった場合に、自動車を処分されると自己破産後の仕事ができない場合なので自由財産の拡張が認められることがあります。
一定額以上の現金を持っていると自己破産の手続きが管財事件になります
自己破産の手続きには、大きく分けて「同時廃止事件」と「管財事件」の2つの手続きがあります。
個人の自己破産の場合は、通常であれば手続きがシンプルな「同時廃止事件」になることが多いのですが、不動産を始めとした財産を多く所有していると、自己破産の手続きが「管財事件」になります。
どの程度の財産を所有していると管財事件になるのかは、各裁判所によって運用が異なりますが、東京地方裁判所では33万円以上とされています。管財事件は、簡単に言えば破産管財人(弁護士)が付いて手続きをするもので、同時廃止事件に比べて時間も費用も多くかかります。同時廃止事件で裁判所納付すべき費用が1万円から5万円程度なのに比べ、管財事件では、裁判所に支払う費用だけでも50万円以上の費用がかかってしまいます。
手持ち現金が数十万円以上と多い場合や、預貯金が高額になっているような場合には、申立て前に専門家としっかり相談し、破産手続の流れや管財の可能性、費用について確認しておくようにしましょう。
現金を隠す行為は絶対にNGです!
「なるべく多くの現金を残しておきたい」「管財事件にしたくない」という理由から、現金を隠すような行為をすると、自己破産が認められなくなります。
裁判所の職員も専門家なので、家計簿や銀行口座の通帳などあらゆる資料の中から怪しいお金の動きがないかを徹底的に調査いたしますので、その結果でバレる可能性が高くなります。
もし仮にバレずに自己破産できたとしても、隠していることが後で発覚すると詐欺破産罪として10年以下の懲役または10000万円以下の罰金、または10年以下の懲役と1000万円以下の罰金の両方が科される可能性があります。
自己破産の手続きで現金を隠すことは大きなリスクになりますので、そのような行為はしないようにしましょう。
それでは、今回の記事の「個人再生は「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類です!」というテーマについての解説は以上となります。
また、このサイト「借金解決ガイド」は、いつでも借金のお悩みの無料相談をおこなっています、また、ご自身の借金の月々の返済がどれぐらい減額できるか「借金減額無料診断」も受け付けていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
わたしが執筆している「借金解決ガイド」が、借金でお悩みの方の借金問題の解決への助けになることを心から願っています。
それでは、司法書士の久我山左近でした。